2015/2/16 雛人形の種類1(衣装着雛人形とは)

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表情の種類 ・・・ひな人形を選ぶ際、多くのお客様はまずお雛さまのお顔を見られると思います。お雛様のお顔は大きく分けると京風と関東風と二種類ございます。京風のお顔は切れ長目に昔からある伝統的で高貴なお顔です。関東風のお顔は、現代的でパッチリな目のかわいらしいお顔立ちです。お人形はお顔が命です。人間のお顔と同じように好みで京風、関東風をお選びいただければと思います。雛人形はお子様のお守りとして末永く飾っていただきたいと久宝堂は考えておりますので、どうぞゆっくりお好みのお顔をお探しくださいませ。お内裏様とお雛様のお顔を見つめお気に入りのお顔を見つけるのも雛人形選びの楽しみの一つではないでしょうか。





手、足 ・・・手・足には木製と樹脂製があります。木製は職人の手作業で指の一本一本を彫り上げ、白く塗り上げて仕上げます。樹脂製では出せない質感が魅力です。樹脂製は型にはめて一度にたくさん作れる分価格を抑えることができます。樹脂独特の光沢のある質感です。

衣装 ・・・さまざまな柄や色、刺繍や金彩などの装飾が施された衣装があります。織や染で仕上げられた着物に使う金襴や友禅の反物から仕立てられたもの、着物の帯を裁断して仕立て上げられた高級品まで種類は幅広くきっと迷われることかと思います。実際店舗でも「どれがよく売れていますか?」といったご質問をよく耳にするような気がします。最近では、色もパステルカラーの淡く明るい色合いのものや中にはラインストーンをあしらった衣装までさらに幅広いニーズにお答えできるようお雛様の衣装も進化してまいりました。一方、平安時代より公家社会で用いられた「有職故実」に基づいた有職文様の衣装のお雛さまも根強い人気です。いろいろな衣装の種類があることを書かせていただきましたが一言に「地味」や「派手」といったことではなく同じ生地を使っても十二単の重ねの色合わせでシックにもモダンにも変化します。いずれも、衣装にお値段の差はございますがやはりお雛様を置かれるお部屋や、お好みでお選びいただくのが一番かと思います。ぜひ普段お洋服を選ぶ感覚もとりいれつつお選びいただければと思います。

仕立て ・・・雛人形は金襴を使った衣装のものが主流です。金襴とは地組織に金糸などで紋様を織り出した豪華な織物のことです。金襴は中国から伝わり京都の西陣で盛んに織られました。金襴が使用される製品としましては、袈裟(けさ)・能装束・帯地・袋物・表装などがあります。次に帯を衣装に用いた雛人形ですが、こちらは数万円から数十万円の帯を衣装に仕立てますので、仕上がりは豪華で大変高級な雛人形に仕上がります。帯と一言に申しましても柄や素材などは金襴と同じなのですが金襴を使用した雛人形との違いは、雛人形用に柄が小さく織り出された金襴ではなく、人間が実際に身につける帯の金襴を使用している点になります。帯の金襴は大きな柄と着付けた差異に美しく見えるよう細かく織り出されているのが特徴です。当然柄が大きすぎると雛人形に使えませんので、使えない部分が出てきますので、一本の帯から作られる雛人形は数が限られてきます。その点も高級品になる理由のひとつです。続いて有職織物を使用した雛人形です。有職織物とは金糸、銀糸を使わず鳳凰(ほうおう)、雲鶴(うんかく)、立湧(たてわく)、菱(ひし)などの有職文様を織り出した格調高い織物のことです。有職とは平安の時代、貴族達の約束や決まりごとを決めた有職故実にのっとっていろいろな分野でつくったものの総称です。その決まりごとに基づき儀式などで着用される装束は有職文様が入った衣装となります。代表的なもので申しますと、天皇が即位される際に着用される装束「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」です。上記織物にもさらに素材の違いなどもあり大変奥深いものとなっております。正絹のもの、絹やポリエステル等の化学繊維を交ぜた交織のものなどさまざまあります。衣装選びと同様に素材や生地にこだわらずぜひお好みの色合いや雰囲気、お部屋に飾った際のイメージもしながらお選びいただければと思います。

小道具 ・・・これは、お内裏様やお雛様の持ち物のことです。 お内裏様の烏帽子や嬰(えい)や太刀、お雛様の扇や頭につく玉櫛(たまぐし)などあります。素材やつくりにこだわり出せばきりがありませんがこちらも種類がいろいろございます。









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